サンドイッチELISA樹立の技術
サンドイッチELISAを樹立する上で重要な要素として、抗体の組合せに加え、抗体の至適濃度、ブロッキング剤の選定および至適濃度、発色基質の選定、反応時間、抗原の検出範囲検討(検出限界および定量下限の評価)、抗体の標識などがあります。また、測定の精度、再現性の評価等のバリデーションテストも必要となります。当社は各種アレルゲンELISAを構築する中でこれらの技術・ノウハウを高めてきました。さらに、オールインワンのサンドイッチELISAキットのプラットフォームを有しています。捕捉抗体固相化された乾燥プレート、標準液、酵素標識抗体の製造管理、それぞれのELISA系に最適な緩衝液および発色基質の調整についての技術があります。ELISA構築のご要望がありましたら、お気軽にお問い合わせください。
ドットブロット法によるアレルゲン低減試験(特許第7126665号)
アレルゲンに対する不活化剤の評価にはサンドイッチELISAが使われてきました。しかし、サンプルに含まれる不活化剤が試験に影響を与えることがあります。そのため、不活化剤の影響によりELISAで測定されるアレルゲンの量が実際よりも少なくなり、その結果不活化剤の効果が過大に評価される可能性があります。ドットブロット法は、免疫染色とタンパク質染色を組み合わせ、不活化剤が試験に与える影響を減らした、アレルゲン不活化剤の評価方法です。
アレルゲンをメンブレンに固定したものを2枚用意し、被検薬と反応させた後にメンブレンを洗浄し、免疫染色とタンパク質染色を行います。タンパク質染色で発色がなければ被検薬はアレルゲンをメンブレンから取り除くと判断できます。一方、タンパク質染色は発色するが免疫染色は発色しない場合、被検薬はアレルゲンを取り除くのではなくアレルゲンを不活化すると判断できます。
この手法は、液剤だけでなく、サンドイッチELISAでは評価が難しかった空気中に散布した薬剤などの評価にも応用することが可能です。
PCRによるダニの検出・定量技術
当社では環境アレルゲンの検出方法として、喘息の原因となる二種のダニ(コナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニ)の遺伝子情報からそれぞれを特異的に増幅するプライマーとプローブを作製し、リアルタイムPCR法によってそれぞれのダニを特異的に検出・定量する技術を確立しました。この技術によって、より高感度・短時間かつ低コストでのダニの検出・定量が可能になります。
製品評価、研究試薬の開発、共同研究においてご要望がございしたら、お気軽にお問い合わせ下さい。